blog

2008年6月19日(木) みんなに伝えたいこと・古家
なんてきれいなシャクヤク。

「先生はどこの(国の)デザインが素敵だと思いますか?」
よく聞かれます。
「どこの国もそれぞれに素敵だけど、
やっぱり日本の生け花って素敵だな〜と思うのよね」

フランス、とかドイツ、といった海外の国を想像していた人は
意外な答えにちょっと驚きます。

でも、ホントの気持ち。

実際、海外のフラワーアーティストと呼ばれる人たちの多くも
日本の生け花にとても敬意を払っていて
その歴史や文化、1輪の花と向かい合う、奥深さや繊細さなどに
とても深い興味を抱いているのがわかります。

私は生け花を習ったことはありませんが、
畳や床の間、掛け軸、仏壇のある家で生まれ育ち、
(物心ついた頃から、おばあちゃんと一緒にお線香を炊き、
チン・チーンとリンの音を鳴らして両手を合わせ、
会ったこともないご先祖様を拝んでいました。
今ではそのおばあちゃんもお仏壇の側にいます。時の流れはせつないものですね。
でも、こうして私の心の中で生き続けているってことよね)。
そしてお寺や自然を身近に見て、触れて、育った環境から
日本独特の文化は自然と心の中に育まれていると感じています。

どこの国がいい、とかそういうことではありません。

日本には日本独特の文化があって、それはとても素晴らしいものなのに、
多くの人が自分の内にあるそれらを磨こうとしないで
外にばかり目を向けているのが残念なのです。

フランスやドイツ、オランダ・・・どの国も素晴らしい。
なので、フローリッシュではそういった海外のデザインも取り入れていますが
でも、やっぱりここは日本です。
日本の感性を生かしたデザインも忘れてはならないと思っています。


yoshimi furuya