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2013年10月5日(土) ワレモコウ・宇治
今月前半のテーマ花材はワレモコウです。

科 名 バラ科のワレモコウ属 多年草
学 名 Sanguisorba officinalis
和 名 吾木香、吾亦紅、割木瓜
英 名 Great Burnet、Garden Burnet
原産地 日本、朝鮮半島、中国、シベリア、ヨーロッパ
花 期 7月~10月
出回期 6月〜10月
水あげ 水切り、湯あげ

学名のSanguisorba(サングイソルバ)は、
ラテン語の「sanguis(血)+ sorbere(吸収する)」が語源で
根にタンニンが多く、止血効果のある薬として利用されることからきています。
漢方では、乾燥した根を地楡(ちゆ)といい
止血、収斂(しゅうれん)、解熱剤として下痢、赤痢、月経過多、
喀血(かっけつ)、皮膚病、切り傷、湯火傷などの治療に用いるとのことです。

和名ではいろんな漢字があてはめられています
吾木香・・・根の香りが「木香」(木香はインドの植物の根。線香の原料として使われる)に似ていて、
      吾の(日本の)木香であるという説。
吾亦紅・・・和歌、俳句などで一般に使われる。 われもまた紅い、との意味。
割木瓜・・・木瓜(もこう)は鳥の巣と卵を表した、漢民族の丸い模様のことで、
      ワレモコウの小花の形が、割れ目を入れた木瓜の模様に似ているから。

ワレモコウは海岸近くからやや高い山まで、日当たりのよい草原に見られる多年草で
花は枝分かれする茎の先端に密集してつき、1~2cmほどの短い穂になります。
穂の先端から咲き始め、一つ一つの花は小さく2mm弱で、
花弁はなく萼片は4枚で暗紅色、雄しべは4本です。
赤みを帯びた茶色の部分は萼なんですよ。
花弁のある花は短期間に色あせてしまいますが、花弁がなく、萼が花の彩りとなっている花では、
長くその色が残る傾向があり、ワレモコウも秋遅くまで楽しむことができます。

風情あるワレモコウ、和風の趣を味わってくださいね♪

ポイント
・野原に咲くような雰囲気が魅力でナチュラルアレンジ、和風アレンジに合います。
・葉の部分は乾燥しやすいので、必要のない葉は間引いておくとよいです。
・切り花として購入する時には、葉が縮れていたり、
 花がしなびた感じで色・艶がないものはさけたほうがよいです。

junko uji


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