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2014年1月11日(土) スイセン・宇治
今月前半のテーマ花材はスイセンです。

科 名 ヒガンバナ科 スイセン属 球根植物
学 名 Narcissus
別 名 雪中花、雅客
原産地 スペイン、ポルトガルを中心に地中海沿岸地域、アフリカ北部
花 期 12月〜4月
出回期 10月~6月
水あげ 水切り

「スイセン」という名は、中国での呼び名「水仙」を音読みしたもので
「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典に由来し
水辺で咲く姿を仙人にたとえたとされています。

Narcissus という学名は、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスに由来しています。

 ナルキッソスは、その美しさにさまざまな相手から言い寄られたものの
 高慢にはねつけ恨みをかい、ついには彼への呪いを聞き入れた復讐の女神ネメシスにより
 水鏡に映った自分自身に恋してしまい、実らぬ想いに憔悴して死んでしまいました。
 そして、その体は水辺でうつむきがちに咲くスイセンに変わりました。

スイセンの原種は30種類ほどで、園芸用に品種改良されたものが
現在では1万品種以上栽培されています。

寒い時期から花をつける日本種と暖かくなってから花をつける西洋種の2種類があり
日本では日本水仙が古くに中国を経由し渡来したと言われています。
レッスンではその日本水仙を使います。

品種改良の草分けは栽培に気候が適しているイギリスが中心となり、
現在ではオランダ、日本がそれに続いています。

スイセン独特の甘い香りは、香水の原料にもなっています。
優れた鎮静作用があり、それは清らかな姿と独特の甘い香りのためといわれていて
スイセンを身近におくとゆったりとした気持ちになり、脈や呼吸が安定し、
心身を安静に保ってくれるそうですよ。
ただし有毒植物で、鱗茎に特に毒成分が多いので、口に入れないよう気を付けてください。

今年初のレッスンでは日本水仙を使います。
スイセンの可憐な花姿をお楽しみくださいね♪

<POINT>
・長さ調節の際、花と葉をまとめたいときは、茎の根元のハカマをはかせ直すとよいです。
・アシスに挿して使う場合は、茎が折れやすいので切り口近くを持ってゆっくり挿してください。

junko uji


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