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2014年2月8日(土) アネモネ・宇治
今月前半のテーマ花材はアネモネです。

科 名 キンポウゲ科 アネモネ属 多年草・球根植物
学 名 Anemone coronaria
和 名 牡丹一華(ボタンイチゲ)、花一華(ハナイチゲ)
    紅花翁草(ベニバナオキナグサ)
英 名 anemone wind flower
原産地 地中海沿岸
出回期 12月〜3月
花 期 4月〜5月
水揚げ 水切り
花 色 赤、白、ピンク、青、紫

アネモネの語源はギリシャ語で「風」を意味するanemosに由来しています。
風に揺れるアネモネの花の様子から名づけられたとも、
アネモネの種子が風に乗って遠くまで運ばれていくことから名づけられたとも言われています。
イギリスでは “wind flower”(風の花)とも呼ばれているそう。

アネモネが世界中に広く知られるようになったのは、
十字軍がパレスチナに自生していたアネモネを
ヨーロッパに持ち帰ったことがきっかけ、といわれています。
その後、15世紀から18世紀にかけてイギリスやオランダで
さまざまな品種の交配と改良が行われ
現在の多彩なアネモネの品種が作り出されました。

花のタイプは、一重・半八重・八重咲き・菊咲きなどがありますが、
アネモネには花弁はなく、花びらのように見える部分は萼片の集まりになります。

日本へは明治初期の1872年に渡来しました。

茎を折ったときに出る汁に触れると皮膚炎・水泡を引き起こすことがあるので、
切り口にはなるべく触れないようにしましょう。

アネモネには神話がふたつあり
ローマ神話では、風の神ゼフュルスは、花の女神フローラの侍女アネモネを愛していましたが、
フローラはゼフュルスは自分を愛していると思っていたため怒り、
アネモネを遠くに追放してしまいました。
心優しいゼフュルスはフローラと平和を保つため、仕方なくアネモネの姿を花に変えたそうです。

ギリシャ神話では、愛の女神アフロディーテは美少年・アドニスに恋をしてしまいますが
ある日、猟に出たアドニスはイノシシに変身したアフロディーテの愛人軍神アレスに殺されてしまいます。
この時アドニスの身体から流れる血に、深紅のアネモネが咲いたそうです。

せつない神話とはウラハラに
アネモネの明るい花色とポップな花姿は、楽しい気分にさせてくれますよ♪

<POINT>
・茎にはうぶ毛が生え、バクテリアが繁殖しやすいので水は浅水でこまめに取り替えましょう。
・オアシスに挿して使う場合は茎はまっすぐにカットしましょう。
・明るいところでは早めに咲いてしまうので、長く楽しむ場合は冷暗所に飾るのがおすすめです。

junko uji


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