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2014年8月6日(水) ユリ・宇治
今月前半のテーマ花材はユリです。

科 名 ユリ科 ユリ属
学 名 Lilium (ケルト語で白い花の意味)
英 名 Lily
和 名 百合(ユリ)
原産地 北半球の亜熱帯~亜寒帯
花 期 5月〜8月(種類によって開花時期が異なる)
出回期 周年
水揚げ 水切り(早く咲かせたい場合は湯揚げ)
花 色 白、黄色、オレンジ、ピンク、赤、復色

「ユリ」の仲間は、世界におよそ100種あるといわれ、その中でもアジアには60種、
日本で自生しているものは15種ほどあり、そのうち6~7種は日本のみに分布する固有種で
とても日本にゆかりのある花です。
世界中に広まったのは、幕末にオランダのシーボルトが日本から持ち帰ったためで
中国と日本は百合の宝庫といわれ、欧米では百合は格別に好まれ持ち帰った百合の球根が
ロンドンでは高値で競売されたとのことです。

ユリの花は基本6枚の花びらを持ち、正確には外側の3枚は萼が色づいたもので「外花被(がいかひ)」
内側の3枚が本来の花びらで「内花被(ないかひ)」と呼びます。
開花した状態では花びらは同じに見えますが、つぼみの状態から観察すると、
外花被が内花被を包んでいたことがよくわかります。
花の形は大きく開くもの、下向きに咲き花びらが反り返ってまあるくなるもの、筒状で先端が少し開くもの、
上向きでカップ状に咲くもの、八重咲きなどいろいろあります。

日本では切り花のユリが開花すると雄しべについた花粉を取り除くことが一般的ですが
ヨーロッパのフローリストにとって「花粉のない」ユリは少々奇妙であるため、
取り除くとは限らないそうです。
花粉の除去は着衣やユリの花そのものを汚さないためですが、
そのために香りは幾分(20%ほど)弱まってしまうそうです。

甘く濃厚な香りが特徴的のユリですが、レストランなどの食事の場や日本の狭い住宅に飾ることを
敬遠されることもあり、最近では品種改良が進み、香りのすくない品種や
花粉がつかない品種も作られてきています。

存在感のある白のユリ。
涼しく優雅にアレンジしてみましょう♪

<POINT>
・花粉が衣服についたときはガムテープなどで叩いて取り除きます。
 手で払うと繊維に花粉が入り込んで取れなくなるので気をつけてください。
・萎れてきた花を取り除くと、蕾の花も咲きやすくなります。
・暑さに強いので夏のアレンジにおすすめです。
・香りの強い花なので、飾る場所や状況に気を付けましょう。

junko uji


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