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2016年4月16日(土) マトリカリア
 今月後半のテーマ花材はマトリカリアです

科 名 キク科ヨモギギク属 常緑多年草 
学 名 Tanacetum parthenium
英 名 Feverfew
和 名 夏白菊(ナツシロギク)
原産地 地中海沿岸、アジア
花 期  5〜7月
出回期 周年(旬 3〜5月)
水あげ 水切り、湯揚げ、燃焼法、逆さ水
花 色 白、黄
花の形態 フィラーフラワー

一重咲き、八重咲き、ポンポン咲き、アネモネ咲き

ハーブの「カモミール」と似ていますが、カモミールは同じキク科でもシカギク属で
よく見ると葉の形が違います。

マトリカリア「Matricaria」は、ラテン語の「子宮/matrix」に由来し、
マトリカリアの一種が婦人病の薬として用いられたことからきています。

英名の「feverfew」はラテン語の「解熱剤/febrifugia」に由来し、
薬草として解熱剤、頭痛や関節炎、消化器異常の薬として用いられたことからきています。
このフィーバーヒューの名前でとして、乾燥した葉や茎が
偏頭痛、育毛、養毛などに向けたハーブティーやサプリメントなどに使われています。

いつ頃から薬草として使われだしたのかは分かっていませんが、
古代ギリシャの『薬物誌』を著したディオスコリデス(医者、薬理学者、植物学者)が
抗炎症剤として文書に記されたのが最初といわれています。

ヨーロッパでは16〜17世紀頃から薬用として栽培され、
1600年代のイギリスの医師たちは頭痛、発熱、関節炎の鎮痛剤として使用し
1978年にはイギリスの新聞に一人の女性がフィーバーフューの葉を使用して
片頭痛を治したという記事が掲載されたことにより注目され始め、
本格的に研究が始まったといわれています。

その一方で、現在は花を楽しむ草花としても普及しています。

日本には明治時代に渡来し観賞用として栽培され、北海道や新潟県では野生化しているそうです。
当時の学名が「マトリカリア」だったことからその名前で呼ばれるようになり、
夏に白い花を咲かせることから「夏白菊」の和名もついています。

キャベツや玉ねぎの側に植えると害虫予防になり、
この花の近くに植えた植物は病気にかかりづらいと言われ、
葉には菊に似た薬臭いような香りと強烈な苦みがあり、
蜂や蝶も近寄らないほどで、殺虫剤としても効果が高いそうです。

レッスンでは小さな可愛い花を生かして、
ミントやローズゼラニウムのハーブと一緒にナチュラルな花束を作りますので、
お楽しみに!

<POINT>
・お花屋さんで購入するときは、茎が固くしまったものを選びましょう。
・水が下がった場合は、新聞紙などに巻いて湯揚げをし、
 20分ほど深水に浸けると元気になることがあります。
・水が下がりやすく葉も萎れやすいので、できるだけ葉を間引いて活けます。
・茎が折れやすいので、葉を間引くときはやさしく手でむしり取ります。
・フィラーフラワーなので、ナチュラルなアレンジに向いています。


yoshimi furuya


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