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2012年8月2日(木) オリンピックの花束・古家
花材/バラ アクア(ピンク)、イリオス(黄色)、マリー・クレア(オレンジ)、ウィンブルドン(緑)
   イングリッシュラベンダー、ローズマリー、アップルミント、小麦

みなさん、ロンドンオリンピックの表彰式で渡される “Victory Bouquet/勝利の花束” 、
ご覧になりましたか!?

ダイアナ妃のブライダルブーケを制作したフラワーデザイナー、ジェーン・パッカーが担当しています。
期間中4,400個ものブーケを制作するため、
英国内のフローリスト研修生たちが手伝っているそうです。
暑い夏に花材の鮮度を気にしながらの準備や制作は大変だと思いますが、とても名誉なことですよね。

デザインは4色のバラをそれぞれグルーピングしているので、
眺める角度によってみえるバラの色でイメージが異なります。
このビビッドな色の組み合わせは
“ロンドンオリンピック2012” ロゴマークのイメージカラーであり、
また勝利の瞬間の気持ちを高揚させる効果を期待してデザインされたそうです。

もうひとつ注目したいのは、バラとバラの間にハーブを挟んで香りのする花束に仕上げているところ。
英国ではハーブを使った香りのいい小さな花束を “nosegay/鼻のよろこび” といいます。
テューダー王朝時代(1485年〜1603年)に伝染病から身を守るために
殺菌・抗菌・防臭効果のあるハーブを集め、
花束にして持ち歩いたことから始まる長い歴史のある花束なんですよ。
試合の緊張から解放されて、色鮮やかなバラとハーブの香りに癒されている選手もいることでしょうね。

23年前、フラワーアレンジメントを学び始めたときはまさかこのような視点から
オリンピックを楽しめるようになるとは思ってもみませんでした。
レッスン生のみなさんにも、ぜひこの楽しみを感じていただきたいと思います!

yoshimi furuya


     暮らしの花をセンスアップ☆flourish