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2015年9月29日(火) デザインと本質・古家
 花材の本質を生かしたデザインを心掛けて

昨日、アップで掲載したお祝いアレンジの全体像はこんな感じでした。

ダリアはボリュームがあって華やかな花ですが
実はとっても水が下がりやすくて(萎れやすい、という意味です)花保ちはあまりよくありません。
なので茎を短く切って低くアレンジ。
茎が水を吸って花に届く距離が短くなるから、長いまま挿すよりもぐんと長保ちします。

ほかに合わせた花、ケイトウ、リシアンサス、セダムは
もともと花保ちがいいのですが、ダリアに合わせて低くアレンジ。

お店のスペースとのバランスを考えると、もう少し大きくしたかったので
雪柳とパニカム、そしてラッピングペーパーでスケールをだしました。

ちょうど中秋の名月だったこともあり、
パニカムの穂がススキのようにみえて風情がでたかな、と思います。

色合わせは、オーナーが鮮やかな色彩が好きなこと、
そして中華料理のお店、ということで華やかな色彩の花色合わせに。
華やかだけど派手になりすぎないよう
ラッピングペーパーの色は花色と同系色でなじむようにしました。
とってもよろこんでいただけてよかったです☆

今回、フレンズのみなさんに特にお伝えしたいのは、
「贈る目的にあわせてデザインする」ということ。
一日限りのイベントなどで、その日だけきれいに咲いているのでよければ
花保ちのことはあまり深く考えなくてもいいのですが、
しばらく飾って楽しんでいただきたいのであれば、
しっかり花保ちのことも考えてデザインをしたほうがいいです。

どんなにセンスがよくておしゃれなアレンジでも、すぐに花が萎れてしまっては意味がありません。
「花がイキイキしていること」「花保ちがよいこと」を大切にしてデザインをしていくこと。
これは私自身、いつも気をつけていることです。

そのためには今回の「ダリアは水がさがりやすい花」のように、
それぞれの花の特性を知っていることが大切です。
レッスンで花材について詳しくお伝えしているのも、そのため。
そして作品を家に飾って、どの花がどれくらい保つか普段から観察することも大切です。

花の種類は限りなくあるので・・毎年、新しい花材もどんどんでてきていますしね!
プロの人でも常に学びながらアレンジしているので
みなさんも焦らずに、楽しみながら、覚えていくといいと思います。

作品紹介とともに、普段、私自身が意識していることを書いてみました。
よかったら、参考にしてみてください☆

花/ダリア、ケイトウ、リシアンサス、セダム
穂/パニカム
枝/雪柳

yoshimi furuya


     暮らしの花をセンスアップ*flourish